水虫(白癬)
水虫(白癬)は、カビの一種である白癬菌が皮膚の角質層に寄生することで起こる感染症です。多くの方が「かゆい」というイメージをお持ちですが、実はかゆみを伴わないケースも多く、単なる肌荒れや乾燥だと思い込んで放置されてしまうことが少なくありません。放置すると家族にうつしてしまったり、爪の中に菌が入り込む「爪水虫」へと進行したりするため、早期の正確な診断が非常に重要です。
横浜駅きた西口から徒歩3分の場所にあるスピカ スキンクリニック 横浜では、日本皮膚科学会 皮膚科専門医である院長が、顕微鏡を用いた確実な検査を行い、お一人おひとりのライフスタイルに合わせた治療をご提案しています。水虫は適切な治療を継続すれば、健やかな皮膚を取り戻すことが期待できる疾患です。少しでも気になる症状があれば、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。
水虫(白癬)の症状について
水虫の症状は多岐にわたり、現れる場所や白癬菌の種類によって見た目が大きく異なります。自分では水虫だと思っていても、実際には湿疹やかぶれ、あるいは掌蹠膿疱症といった別の病気であることも珍しくありません。自己判断で市販薬を使用すると、かえって症状を悪化させたり、検査で菌が見つかりにくくなったりすることがあります。まずは代表的な症状を確認してみましょう。
足の指の間の変化(趾間型)
最も多く見られる症状で、足の指の間(特に薬指と小指の間)の皮膚が白くふやけたり、皮がむけたりします。赤みが強く出たり、じゅくじゅくと湿り気を帯びたりすることもあります。このタイプは比較的強いかゆみを伴うことが多く、不快感から受診される方が多いのが特徴です。放置すると細菌感染を併発して、足全体が腫れてしまうリスクもあります。
足の裏や側面の小さな水ぶくれ(小水疱型)
足の裏や土踏まず、足の側面に小さな水ぶくれが多発するタイプです。水ぶくれが破れると皮がむけてきます。春から夏にかけて症状が悪化しやすく、激しいかゆみを伴うのが一般的です。水ぶくれを無理に潰すと、そこから細菌が入って二次感染を起こす可能性があるため、触らずに受診していただくことが推奨されます。
足の裏全体のガサガサ(角質増殖型)
足の裏全体の皮膚が厚くなり、硬くガサガサになるタイプです。粉を吹いたようになったり、ひび割れて痛みを伴ったりすることもあります。このタイプはかゆみがほとんどないため、多くの方が「長年の乾燥肌」や「高齢による角質化」だと思い込んで見逃してしまいます。実は白癬菌が角質の奥深くに潜んでおり、他の方への感染源になりやすい注意が必要な状態です。
水虫(白癬)の原因について
水虫の直接的な原因は、白癬菌というカビ(真菌)です。この菌は皮膚の表面にある角質層に含まれるケラチンというタンパク質を栄養源にして繁殖します。白癬菌は特別な場所にだけいるわけではなく、私たちの身の回りにごく一般的に存在しています。しかし、菌が皮膚に付着しただけですぐに水虫になるわけではありません。発症には環境的な要因が大きく関わっています。
感染経路と潜伏環境
白癬菌は、感染している人の足から剥がれ落ちた皮膚の破片(鱗屑)の中に潜んでいます。これを他人が踏むことで足に付着します。不特定多数の人が裸足で歩く場所は特に注意が必要です。代表的な場所には以下のようなものがあります。
- 家庭内のバスマットやスリッパ
- スポーツジムやプールの更衣室
- 温泉施設や銭湯の脱衣所
- 宿泊施設のカーペット
繁殖を助ける条件
皮膚に付着した白癬菌は、一定の条件が揃うと角質層の中へ侵入を開始します。一般的に、付着してから侵入までに24時間以上(傷口がある場合はより短時間)かかると言われています。菌が好むのは「高温多湿」な環境です。長時間靴を履き続けて足が蒸れた状態になると、菌は一気に増殖します。現代社会において、革靴やブーツを一日中履いている方は、常に水虫のリスク因子(病気を引き起こす要因)にさらされていると言えます。
水虫(白癬)の病気の種類について
水虫(白癬)は足だけに起こるものではありません。白癬菌が寄生する部位によって、医学的な診断名が異なります。当院では、どの部位の白癬であっても、顕微鏡検査等で菌を確認した上で適切な治療を行います。主な種類は以下の通りです。
足白癬(あしはくせん)
いわゆる一般的な「水虫」です。前述したように、指の間、水ぶくれ、角質増殖といった複数のパターンがあります。日本人の約5人に1人が足白癬にかかっているというデータもあり、非常に身近な感染症です。足のケアについては「多汗症(手足など)」のページでも蒸れ対策などの情報を公開しています。
爪白癬(つめはくせん)
白癬菌が爪の中にまで入り込んだ状態です。爪が白く濁る、厚くなる、ボロボロと欠けるといった症状が出ます。痛みやかゆみがないため放置されがちですが、爪の中は塗り薬が浸透しにくいため、治癒には時間がかかります。足白癬を放置することで爪へ移行することが多いため、足の段階で食い止めることが重要です。
体部白癬(たいぶはくせん)
「たむし」とも呼ばれます。足以外の体に生じる白癬で、赤い輪っかのような発疹(環状紅斑)ができるのが特徴です。中心部は治っているように見えても、縁の部分に菌がいて周囲に広がっていきます。ペット(犬や猫)から感染するケースも見られます。
股部白癬(こぶはくせん)
「いんきんたむし」と呼ばれるものです。太ももの付け根あたりに強いかゆみと赤みを伴う発疹が出ます。股間は蒸れやすいため菌が繁殖しやすく、範囲が広がりやすい傾向があります。恥ずかしがって市販の湿疹薬を塗り、含まれるステロイド成分によってかえって菌を増やしてしまうケースが多いため、専門医による診断が不可欠です。
水虫(白癬)の治療法について
当院での水虫治療は、まず「本当に白癬菌がいるかどうか」を確認することから始まります。検査で菌を特定せずに漫然と薬を使うことは、症状を長引かせる原因となるからです。診断がついた後は、部位やライフスタイルに合わせて最適な治療法を選択します。なお、詳しい診察の流れについては「受診について」のページもご覧ください。
検査の方法
痛みはありませんのでご安心ください。以下の手順で検査を行います。
- 顕微鏡検査・・皮膚や爪の一部を採取し、専用の試薬(KOH液)で溶かして、顕微鏡で白癬菌(菌糸)を直接確認します。これが最も基本的な検査です。爪の奥に菌がいる場合は、痛みのない範囲で電動ドリル等を用いて検体を採取し、精度を高めます。
- 検査キット・・顕微鏡で見つかりにくいものの、臨床症状から白癬が強く疑われる場合に補完的に用いることがあります。
ご注意点として、市販薬や他院の薬を塗っていると菌が見つかりにくくなります。正確な診断のため、お薬を2週間ほどお休みしてから受診されることをお勧めしています。
足白癬の治療(塗り薬)
足の水虫には、ルリコンなどの抗真菌剤の外用薬(塗り薬)を使用します。1日1回、お風呂上がりの清潔な状態で塗布するのが効果的です。ポイントは、症状がある部分だけでなく「両足の裏全体、指の間、足の縁(側面)」まで広範囲に塗ることです。見た目がきれいになっても菌は潜んでいるため、自己判断で中断せず、数ヶ月間継続して塗り続けることが大切です。
爪白癬の治療(飲み薬・塗り薬)
爪白癬の場合、健康保険のルール上、飲み薬と塗り薬を同時に処方することはできません。患者さんの全身状態やご希望に合わせて選択します。
飲み薬(ネイリン、ラミシール、イトリゾール)
爪の奥まで成分が届き、新しく生えてくる爪をきれいにしていきます。ネイリンは3ヶ月、ラミシールは6ヶ月程度の内服が必要です。肝臓への影響を確認するため、血液検査が必要になる場合があります。ネイリン内服終了後も約6ヶ月間は成分が爪に残るため、その間は塗り薬への切り替えはできません。
塗り薬(クレナフィン、ルコナック)
爪専用の浸透性の高い塗り薬です。毎日1回、爪全体と皮膚との境目に根気よく塗布します。飲み薬が使えない方や、副作用が心配な方に適していますが、改善には1年前後の長い期間が必要です。
料金について
当院の水虫治療は原則として保険診療となります。以下は窓口でお支払いいただく費用の目安(3割負担の場合)です。再診料や処方箋料などは別途かかります。
| 項目 | 費用の目安(3割負担時) | 備考 |
|---|---|---|
| 初診料・検査料 | 約1,500円 - 2,500円 | 顕微鏡検査を含む |
| 外用薬(1本) | 約300円 - 1,000円 | 薬の種類や容量による |
| ネイリン錠(28日分) | 約7,000円 | 別途血液検査費用が必要 |
水虫(白癬)についてのよくある質問
Q1. 家族にうつさないためにはどうすればいいですか?
A1. バスマットやスリッパの共用を避けることが最も重要です。また、床に剥がれ落ちた皮から感染するため、こまめに掃除機をかけましょう。本人が毎日適切に薬を塗り始めれば、周囲への感染リスクは大幅に低下します。
Q2. 靴は毎日同じものを履いても大丈夫ですか?
A2. 菌の繁殖を防ぐため、同じ靴を連日履くのは避けましょう。1日履いた靴は2〜3日乾燥させるのが理想的です。靴の中に抗真菌スプレーを使用するのも一つの方法です。
Q3. かゆみがなくなったら薬をやめてもいいですか?
A3. いいえ、絶対にやめないでください。症状が消えても、皮膚の深部には菌が生き残っています。自己判断で中断すると、数ヶ月後に必ず再発します。医師から「もう大丈夫です」と言われるまで、根気よく続けてください。
Q4. 市販薬で治らないのはなぜですか?
A4. 市販薬には複数の成分が含まれており、それが原因で「かぶれ」を起こし、かえって症状がひどくなっている場合があります。また、そもそも水虫ではなく別の病気である可能性も高いため、顕微鏡検査が必要です。
院長より
スピカ スキンクリニック 横浜では、日本皮膚科学会 皮膚科専門医として、エビデンス(医学的根拠)に基づいた誠実な治療を大切にしています。水虫は決して珍しい病気ではなく、どなたでもかかる可能性がある「ありふれた皮膚のトラブル」です。しかし、放置すればご自身が辛い思いをするだけでなく、大切なご家族にうつしてしまう可能性があるのが心苦しい点かと思います。
当院は、横浜駅というターミナル駅からすぐの立地で、夜間診療も行っています。お仕事帰りや学校帰りでも、無理なく検査や通院を続けていただける環境を整えました。私たちは、単にお薬を出すだけでなく、日常生活でのケアや靴の管理、お薬の正しい塗り方についても、資料を用いて丁寧にご説明しています。
水虫をしっかり治して、再発しにくい丈夫な皮膚を作ることは、将来的な足のトラブル(爪の変形や細菌感染症など)を防ぐことにもつながります。私たちは、あなたの足の健康を全力でサポートします。恥ずかしがらずに、どんな些細なことでもご相談ください。一歩踏み出して受診していただくことが、快適な毎日への近道です。
最新の診療スケジュールなどは「診療時間」のページをご確認ください。スタッフ一同、笑顔であなたをお迎えいたします。

