とびひ(伝染性膿痂疹)
とびひ(伝染性膿痂疹)は、主に乳幼児や学童期のお子さんに多く見られる、細菌による皮膚の感染症です。湿疹や虫刺され、あせもなどをかき壊した傷口から細菌が入り込み、そこで増殖した毒素によって水ぶくれやただれを引き起こします。まるで火事の火の粉が飛び火するように、あっという間に全身へ症状が広がっていくことから、一般的に「とびひ」という名前で親しまれています。横浜駅きた西口から徒歩3分の場所に位置するスピカ スキンクリニック 横浜では、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医が、お子さんの大切な肌を守るために適切な診断と丁寧な治療を提供しています。特にお子さんは無意識のうちに患部を触り、その手で他の場所を触ってしまうため、早期に適切な処置を行うことが重要です。また、当院ではアトピー性皮膚炎の治療にも力を入れており、とびひを繰り返しやすい患者さんに対して、背景にある肌のバリア機能改善を含めたトータルなケアを行っています。横浜市神奈川区台町の地域の皆様はもちろん、横浜駅を利用される多くの患者さんに寄り添った診療を心がけています。
とびひ(伝染性膿痂疹)の症状について
とびひの症状は、感染した細菌の種類や患者さんの肌の状態によって異なりますが、一般的には強いかゆみを伴う水ぶくれや、黄色いかさぶたが特徴です。症状が急激に広がるため、保護者の方が「朝は一つだったのに、夕方には数が増えている」と驚かれることも少なくありません。
水ぶくれとびらん(ただれ)
初期症状として、皮膚の一部に小さな赤みが生じ、その上に透明な水ぶくれ(水疱)が出来上がります。この水ぶくれは非常に膜が薄いため、衣類との摩擦やすこし触れただけで簡単に破れてしまいます。水ぶくれが破れると、中からじくじくとした液体(浸出液)が流れ出し、皮膚がむき出しになった「びらん」と呼ばれる状態になります。
強いかゆみと二次感染
とびひの患部は非常に強いかゆみを伴うことが多いです。お子さんがかゆみに耐えきれずにかきむしってしまうと、指先や爪の間に細菌が付着し、その手で健康な皮膚に触れることで次々と新しい病変が作られてしまいます。このサイクルこそが、とびひが急速に広がる最大の原因です。
全身症状の有無
多くの場合、とびひは皮膚の局所的な症状に留まりますが、まれに広範囲に広がった場合や、特定の細菌による毒素が全身に回った場合には、発熱や倦怠感、リンパ節の腫れなどを伴うことがあります。このような全身症状が見られる場合は、より慎重な全身管理と強力な治療が必要になるため、早急な受診が推奨されます。
とびひ(伝染性膿痂疹)の原因について
とびひの直接的な原因は、皮膚への細菌感染です。健康な皮膚はバリア機能によって守られていますが、小さな傷や湿疹がある状態では細菌が侵入しやすくなります。主な原因菌としては、以下の2種類が挙げられます。
- 黄色ブドウ球菌・・健康な人の皮膚や鼻の粘膜にも存在している身近な細菌ですが、皮膚の傷口から入り込むと毒素を出し、水ぶくれを作ります。
- A群β溶血性連鎖球菌・・通称「溶連菌」と呼ばれます。皮膚に感染すると、厚いかさぶたや強い赤み、痛みを伴うことが多く、成人に発症しやすい傾向があります。
感染経路とリスク因子
とびひは、患者さんの患部に直接触れること(接触感染)でうつります。また、鼻の穴の入り口には細菌が常在していることが多いため、鼻をほじる癖があるお子さんは、自分の手で細菌を全身に広げてしまうリスク因子となります。夏場にあせもや虫刺されが増える時期、あるいはアトピー性皮膚炎などで慢性的に皮膚をかいている状態では、感染の確率が非常に高まります。
アトピー性皮膚炎によるかゆみやバリア機能の低下にお悩みの方は、放置するととびひを繰り返す原因となります。詳細については「アトピー性皮膚炎」のページを参照してください。
とびひ(伝染性膿痂疹)の病気の種類について
とびひは、臨床的な特徴から大きく2つのタイプに分類されます。それぞれのタイプによって、発症しやすい年齢や季節、症状の現れ方が異なります。
水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)
最も一般的なタイプのとびひで、主に乳幼児から小学生くらいの低学年のお子さんに多く見られます。夏場に発症することが多く、その名の通り「水ぶくれ」が主役となるタイプです。黄色ブドウ球菌が作り出す毒素が皮膚の接着機能を壊すことで、水ぶくれが発生します。破れた後の浸出液には大量の細菌が含まれているため、注意が必要です。
痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)
こちらは季節を問わず発生し、お子さんよりも成人に多く見られるのが特徴です。小さな赤みから始まり、急速に膿を持ったぶつぶつ(膿疱)に変わり、その後すぐに厚い「黄色いかさぶた(痂皮)」を作ります。溶連菌が原因であることが多く、炎症が強く出るため、痛みや発熱、のどの痛みを伴う場合もあります。また、アトピー性皮膚炎をベースに持っている方が合併しやすいのもこちらのタイプです。
とびひ(伝染性膿痂疹)の治療法について
とびひの治療は、原因となっている細菌を退治することと、これ以上広げないように管理することの二段構えで行います。スピカ スキンクリニック 横浜では、症状の重さに合わせて以下の治療法を組み合わせて提案しています。
外用療法(塗り薬)と患部の保護
軽症の場合は、抗菌薬が含まれた塗り薬(軟膏)を使用します。最も大切なのは、塗った後に患部を露出させないことです。浸出液が他の皮膚に触れるのを防ぐため、軟膏を塗った後は必ずガーゼや包帯でしっかりと覆います。これにより、お子さんが直接手で触れてしまうのを防ぎ、周囲への感染拡大を食い止めます。ガーゼは清潔を保つため、1日1回から2回は取り替えるようにしてください。
内服療法(飲み薬)
症状が広範囲に及んでいる場合や、塗り薬だけでは改善が追いつかない場合には、抗菌薬の飲み薬を併用します。これにより体の中から細菌の増殖を抑えます。また、かゆみが非常に強い場合には、かきむしりによる悪化を防ぐために、抗ヒスタミン薬などの「かゆみ止め」の飲み薬を処方することもあります。処方された抗菌薬は、見た目が良くなったからといって自己判断で中断せず、最後まで飲み切ることが再発防止のために重要です。
スキンケアと洗浄の徹底
治療において意外と見落とされがちなのが、患部を清潔に保つことです。当院では「石鹸でよく洗うこと」を推奨しています。とびひの箇所を洗うのは怖いかもしれませんが、泡立てた石鹸でそっと撫でるように洗い、細菌や古い浸出液を洗い流すことが改善への近道です。洗った後はシャワーで十分に流し、清潔なタオルで水分を吸い取るように拭いてください。
また、お子さんの爪を短く切る、手を頻繁に洗うといった基本的な衛生管理も、家庭でできる非常に効果的な治療補助となります。
とびひ(伝染性膿痂疹)についてのよくある質問
Q1. プールにはいつから入ってもいいですか?
A1. 患部が完全に乾燥し、かさぶたが取れて治りきるまでは、プールに入ることは控えてください。プールの水自体で感染することはありませんが、タオルやビート板の共有、あるいは肌と肌の直接的な接触によって他の子にうつしてしまう可能性があるためです。集団感染を防ぐためにも、皮膚科専門医の許可が出てから再開しましょう。
Q2. 保育園や学校は休ませるべきですか?
A2. 発熱などの全身症状がなく、とびひの範囲が限定的であれば、患部をガーゼや包帯で完全に覆って露出しないようにすれば登校・登園は可能です。ただし、症状が広範囲であったり、じくじくとした浸出液を抑えきれなかったりする場合は、数日間お休みして治療に専念することをお勧めします。学校保健安全法に準じた対応が必要な場合もありますので、診断時にご相談ください。
Q3. 兄弟がいる場合、お風呂で気をつけることはありますか?
A3. 家族間での感染を避けるため、症状があるお子さんの入浴順序は一番最後にしましょう。また、湯船に浸かることは避け、シャワーのみで済ませるのが理想的です。タオルやバスマットの共有も厳禁です。入浴後は、速やかに薬を塗り、新しいガーゼで保護してください。
Q4. 大人もうつることはありますか?
A4. はい、大人の方もうつることがあります。特に疲労やストレスで免疫力が低下しているときや、アトピー性皮膚炎などで肌荒れがある場合は注意が必要です。お子さんの着替えや薬を塗る介助をした後は、必ず石鹸で手を洗うようにしてください。万が一、大人の方に似たような症状が出た場合も、早めに受診することをお勧めします。
料金について
とびひ(伝染性膿痂疹)の診療は、原則として保険診療となります。初診料や再診料のほか、処方される薬剤(抗菌薬の塗り薬や飲み薬)の費用が発生します。また、必要に応じて処置(軟膏外用、ガーゼ保護など)の費用が加算されます。横浜市の小児医療費助成制度などの対象となるお子さんの場合は、窓口での負担額は各自治体の制度に準じます。
院長より
横浜駅近くの台町に開院した当院では、お子さんのとびひの治療はもちろん、その背景にある「かゆみのコントロール」に最も力を入れています。私自身、皮膚科の医師として多くの患者さんと接する中で、アトピー性皮膚炎や湿疹によって夜も眠れないほどのかゆみに苦しむお子さんや、それを見守るご家族の辛さを痛切に感じてきました。とびひは一度発症すると非常に厄介ですが、適切な抗菌薬の使用と、正しいスキンケアの継続で必ず改善に向かいます。
当院では、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医である私が、お一人おひとりの症状を詳しく拝見し、ご家庭での薬の塗り方やガーゼの当て方まで具体的にアドバイスしています。中等症から重症のアトピー性皮膚炎を併発している場合には、従来の薬に加えて紫外線治療(ナローバンドUVBやエキシマライト)を併用することで、かゆみの早期改善を目指す体制を整えています。この規模のクリニックで全身型と部分照射型の両方を備えているのは珍しく、仕事や学校帰りでも通いやすい横浜駅徒歩すぐの立地を活かして、無理なく治療を続けていただきたいと考えています。
紫外線治療の詳細や当院の機器については「紫外線療法」のページをご覧ください。
「たかがとびひ」と思わず、症状が広がる前にぜひご相談ください。特にお子さんの場合、かき壊しがひどくなると跡が残ってしまう心配もあります。当院では資料を用いて分かりやすく説明することを徹底しており、何度でも繰り返しご説明しますので、安心してお越しください。横浜駅きた西口から「はまレールウォーク」を下りてすぐ、まいばすけっとさんの上のフロアでお待ちしております。重症のアトピーでお悩みだった方も、とびひをきっかけに、より快適な肌の状態を取り戻せるよう全力でサポートさせていただきます。

