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紫外線療法(全身型ナローバンドUVB、エキシマライト)

紫外線療法(光線療法)とは

皮膚の病気の治療法の一つに「紫外線療法」があります。

紫外線というと皮膚に有害なイメージがあると思いますが、治療で使われる紫外線は、皮膚に有害な波長をカットし、治療に必要な波長のみを取り出したものです。

この紫外線療法で用いられる波長には、長波長の紫外線(UVA)、中波長紫外線(UVB)があります。

これらの波長の紫外線を皮膚に当てると、免疫反応が抑えられ、皮膚の炎症が改善します。
アトピー性皮膚炎や乾癬、尋常性白斑、掌蹠膿疱症、円形脱毛症などの皮膚疾患の治療に多く用いられています。

飲み薬や塗り薬だけではなかなか症状がよくならない場合、紫外線療法を組み合わせる事によって、より早くいい状態に持っていくことができる他、飲み薬やステロイドなどの塗り薬の量を減らせる(または、弱い薬に変えられる)ようになる可能性があります。

また、ナローバンドUVB、エキシマライトは、安全性が高く、小児や妊婦にも使用可能な点も利点です。

当院では、UVBのうち、波長311(±2)nmの紫外線を出す機械(ナローバンド UVB)、波長308nmの紫外線を出す機械(エキシマライト)を用いています。ナローバンドUVBは全身型の機械を採用しているため、全身に症状が出ている重症な方にも比較的短時間で照射できます。また、エキシマライトは皮膚の一部に当てることができるため、顔などにも細かく対応可能です。

ナローバンドUVBが保険適応になる疾患

 アトピー性皮膚炎、乾癬、尋常性白斑、掌蹠膿疱症、類乾癬、菌状息肉症、 悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹、円形脱毛症(令和2年4月~)
 ※結節性痒疹には保険適応がありません。

紫外線治療のガイドラインは、現在、乾癬に関するものしかありません。アトピー性皮膚炎など他の病気に対して紫外線治療を用いる場合は、この乾癬の紫外線治療ガイドラインに準じて行われています。

Q&A

Q.妊娠中、授乳中ですが照射できますか?

→A.当院にあるナローバンドUVBおよびエキシマライトは、安全に使用できます。

Q.小児には照射できますか?

→A.10歳以上のお子さんには、ナローバンドUVBおよびエキシマライトを使用できます。

  10歳未満のお子さんには、部分的に照射するエキシマライトを使用できます。

Q.全部で何回くらい治療が必要ですか?

A.病気の種類、症状のひどさによって異なります。目安としては、週1~2回の照射で、効果が得られるまで10回程度の回数が必要と考えて下さい。症状が落ち着いた後も、再び症状が悪くならないよう、間隔を空けて照射を行います。

参考までに、エキシマライトの疾患毎の照射回数の目安を提示します。

 乾癬:週1~2回の照射で10回目くらいから効果が出始め、20~30回くらいが目安

 掌蹠膿疱症:週1~2回の照射で3~10回目くらいから効果が出始め、20回くらいが目安

 尋常性白斑:週2回の照射で10回目くらいから効果が出始め、30~50回くらいが目安

Q.副作用はありませんか?

A.短期的な副作用としては、照射した部分が赤くなる、皮膚が火照るなどの事例があります。長期的なものとしては、紫外線による皮膚がんなどの発がん性、シミやしわなどの光老化が挙げられます。合計何回の照射で皮膚がんを発症するかははっきりとはわかっていません。ナローバンドUVBとは波長の異なる長波紫外線(UVA)を用いた外用PUVA療法という光線療法では、おおむね400回(週2回の治療を約4年間)が上限の目安とされていますが、ナローバンドUVBやエキシマライトに関しては、回数の制限はされていません。

Q.料金はどれくらいですか?

A. 健康保険の3割負担の方で、自己負担額が1回1000円程度です(保険診療です)。

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