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ニキビ(毛嚢炎、尋常性ざ瘡)

ニキビとは

ニキビ(毛嚢炎、尋常性ざ瘡)は、①皮脂分泌の増加、②毛穴の詰まり、③細菌(アクネ菌)の増殖、の3要因が合わさって起こる病気です。

①皮脂が増える

女性ホルモンが思春期に多く作られたり、ストレスなどが原因で男性ホルモンが多すぎる状態になったりすると、そのホルモンの働きによって皮脂が多く分泌されます。

②毛穴が詰まる

皮膚には、一定周期ごとに細胞が入れ替わって新しい細胞に置き換わるターンオーバー機能があります。それが乱れると、毛穴の出口の細胞がはがれずにとどまってしまい、厚くなって出口をふさぐようになってしまいます。

すると、①で増えた皮脂が毛穴の外に出られずにたまってしまい、白く膨らんだ白ニキビ(コメド、面ぽう)になります。この状態の皮膚を触ってみると、ざらざらした感触があります。

③細菌(アクネ菌)が増える

出口が詰まった毛穴の中では、皮膚にもともと住み着いている細菌(アクネ)が、異常に増えてしまい、毛穴の炎症を引き起こし赤く腫れます(赤ニキビ)。

炎症が進んで膿(うみ)がたまると、中央が黄色くなっていきます(黄ニキビ)。

この状態を放置してしまうと、でこぼこしたり、赤みが引かない「ニキビ痕(あと)」となってしまい、場合によっては元のきれいな皮膚に戻りにくくなってしまいます。

治療

皮膚科でのニキビ治療は、この数年で大きく変化しました。以前は、抗菌剤の塗り薬によりアクネ菌を抑える治療が主流で、炎症が起きた赤ニキビしか治療できませんでした。しかし最近では、毛穴のつまりを改善する塗り薬が登場し、ニキビのできはじめであるざらざらしたコメド(毛穴のつまり、白ニキビ、面ぽう)の段階から治療できるようになり、単に今あるニキビを治療するだけではなく、ニキビのできにくい、つるつるの肌にすることが可能になってきました。

ただ、ニキビをできにくくするには、それなりに期間がかかります。

多くの患者さんが持たれているニキビ治療のイメージは、「わざわざ皮膚科に行って薬をもらうのだから、1週間くらいですぐに治るだろう」というものですが、残念ながらそうではありません。

ニキビ治療には最低3か月かかると考えて下さい。

えっそんなに?!と思われるのも無理はありません。3か月もあれば放っておいても自然に治りそうなものなのに、わざわざ皮膚科に行っても3か月もかかるだったら、行く意味があるのかな…と思われる方もいるでしょう。

ではなぜこんなに時間がかかるのでしょうか。

それは、2つ理由があります。

①コメドをできにくくするためにはスキンケア、生活習慣から見直さなければならないから

②コメドの治療薬は効果が出てくるまで期間がかかるから

という理由です。

スキンケア、生活習慣
  • メイクオフ:帰宅後はすぐにメイク落としを

メイクによる毛穴のつまりは、ニキビの原因になります。帰宅後はすぐにメイクを落としましょう。肌を強くこすらないように、指先ではなく手のひらを使うことがポイントです。メイク落としをメイクと十分になじませたあと、水またはぬるま湯で洗い流します。髪の生え際やフェイスラインに洗浄料が残ってしまうと、それが刺激となって肌を傷つけてしまいますので、広い範囲を洗い流すように心がけましょう。また、毛穴に入り込まないようなファンデーションを使うことも大切です(お持ちでない方には当院でご紹介できます)。

  • 洗顔:泡でやさしく包み込むように洗いましょう

洗顔は、朝晩の1日2回が基本です。朝は起床後に、夜は帰宅後のメイク落としの後に、手のひらを使ってやさしく洗いましょう。顔の上で泡立てるのではなく、手のひらで良く泡立ててから、泡をつぶさずに転がすようにして洗います。洗浄力が強すぎる洗顔料を使うと、乾燥して肌を傷つけてしまいますので、刺激の少ない洗顔料を選ぶようにしましょう。毛穴の詰まりを良くするようなピーリング効果のある洗顔料を使うのも大切です。

  • 保湿:保湿は洗顔直後に行いましょう

保湿は冬だけでなく、一年を通して行う必要があります。化粧水を手のひらで押さえるようにして肌になじませます。その後、乳液や保湿剤、美容液などを、化粧水と同じようにやさしく重ね付けしましょう。スキンケア製品は、ノンコメドジェニック表示のあるものがおすすめです。(*ノンコメドジェニック:ニキビができにくいことをテストで確認している化粧品)

  • 日焼け止め:低刺激、敏感肌用の日焼け止めを使いましょう

日焼け止めは、ノンコメドジェニック表示があるものがおすすめです。また、「紫外線吸収剤フリー(無配合)」、「ノンケミカル」、「敏感肌用」などの表示がある、刺激の少ないものを選びましょう。また、洗顔では落としにくい日焼け止めは、専用のクレンジングできちんと洗い落とすことが大切です。

  • 食事:栄養バランスを意識しましょう
  • ニキビは、便秘によって悪化することもありますので、便秘予防に役立つ食物繊維を含む食材を積極的に取り入れましょう。健康な肌に欠かせないビタミンが豊富な緑黄色野菜も意識して取りましょう。間食は控えて、1日3食の規則正しい食生活を心がけることが大切です。
  • ヘアスタイル:肌を刺激しないよう心がけて

顔に髪がふれてしまうと、それが刺激になってニキビの悪化につながります。顔に髪がなるべくかからないようなヘアスタイルをお勧めします。自宅ではヘアピンやヘアバンドを使い、顔に髪が触れないように徹底しましょう。

  • ニキビのケア:つぶさないようにしましょう

ニキビを自分でつぶすと、周囲の皮膚を傷つけてしまうことがあります。また、うまく膿が排出されずニキビ痕(あと)が残りやすくなります。どうしても気になる場合は、皮膚科で特殊な器具を使って処置をしてもらえる場合があるので、受診して下さい(その時の状態によっては、処置ができない場合もありますので、診察時の医師の指示に従って下さい)。

  • 睡眠:十分にとりましょう

睡眠不足や不規則な睡眠によってホルモンバランスの変化から皮脂の分泌が促され、ニキビの悪化につながります。

  • ストレス:上手に解消しましょう

ストレスは皮脂の分泌を促してニキビに悪影響を与えます。ストレスが原因で無意識にニキビを触る習慣ができてしまっている人もいます。ストレス解消を心がけましょう。

治療

 ※妊娠中の方、授乳中の方、小児の方に対しては、使用できる薬が限られており、薬の添付文書に注意事項の記載があります。どの薬を使用するかは、診察時にご相談の上決定します。

 ※ニキビ痕(あと)に関しては、保険診療の範囲でできる治療法がありません。美容皮膚科→「ニキビ痕(あと)」の項目をご覧下さい。

塗り薬

<コメド(毛穴のつまり、白ニキビ、面ぽう)の治療薬>

下記の4種類があります。いずれに関しても、1~2週間で効果が現れるようなものではなく使い続けることで数か月かけて徐々にコメドができにくくなっていく薬です。副作用として、皮膚が赤くなったり、皮がむけたり、ピリピリ痛みが出たりすることがあり、特に使い始め、皮膚が慣れるまでの数週間に起こることが多くなっています。副作用対策としては、ヒルドイドなどの皮膚科で処方される保湿剤でしっかり保湿した上から塗る、量を少しだけにしてみる、塗る範囲を狭くする、薬を塗った後1~5分程度で水で洗い流してから保湿をし直す(その後薬は塗り直さない)、などの方法があります。これらの方法をとっても、真っ赤にはれ上がってしまう(かぶれ、接触皮膚炎を起こす)方は、体質的にこの薬を使用できない可能性がありますので、判断に迷うときは受診して下さい。

よく患者さんからご相談される内容に、「別のクリニックでベピオ(又はディフェリン、エピデュオ、デュアック)を処方されたが、1週間経っても良くならない」というものがありますが、これらのピーリング薬は、前述の通り、1~2週間で効果が出るようなものではありません。数週間~数か月かけて、ニキビが徐々にできにくくなっていくような薬です。辛抱強くお使い頂く必要があります。

もう一つは、「ピーリング薬を使ったらかぶれた。どの薬にしてもかぶれる」というご相談です。ピーリング薬は前述のような塗り方の工夫をしないと、かなりの確率で赤み、かさつき、痒みが出ます。逆に言うと、塗り方の工夫をすれば、実は問題なく使える可能性が高いのです。患者さんが「かぶれた」という薬であっても、塗り方に問題があったケースが殆どですので、当院ではその点を確認し、塗り方のご説明をしています。

ピーリング薬の種類

・ベピオ(過酸化ベンゾイル):妊婦△(有益性が危険性を上回る場合使用可)、授乳婦△(授乳を避ける)、12歳未満△(安全性が確立されていない)

 

 

 

 

・ディフェリン(アダパレン):妊婦×、授乳婦△(授乳を避ける)、12歳未満△(安全性が確立されていない)

 

 

 

 

・エピデュオ(過酸化ベンゾイル+アダパレン):妊婦×、授乳婦△(授乳を避ける)、12歳未満△(安全性が確立されていない)

 

 

 

 

・デュアック(過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン(抗菌剤)):妊婦△(有益性が危険性を上回る場合使用可)、授乳婦△(授乳を避ける)、12歳未満△(安全性が確立されていない)

 

 

 

 

<抗菌剤(塗り薬)>

・ダラシン(クリンダマイシン):妊婦×、授乳婦×(乳汁移行性不明)、小児×(15歳未満への安全性は確立されていない、使用経験が少ない)

 

 

 

 

・ゼビアックス(オゼノキサシン):妊婦×、授乳婦×(乳汁移行性あり)、13歳未満×(13歳以上可) 

 

 

 

 

 

 

・アクアチム(ナジフロキサシン)軟膏・クリーム:妊婦△(有益性が危険性を上回る場合に使用可) 授乳婦〇(注意事項の記載なし)、小児△(幼児(およそ6歳まで)への安全性は確立していない)

 

 

 

 

・ゲンタシン:妊婦〇、授乳婦〇、小児〇 

 

 

 

 

<その他>

・イオウ製剤(イオウカンフルローション)

毛穴につまった角質をはがし、毛穴を開きやすくします。また、皮脂抑制効果があります。

朝は上澄みを使用し、夜はよく混濁して使用します。

飲み薬

・抗菌薬(ビブラマイシン、ミノマイシン、ルリッド、ファロムなど)

ニキビの原因であるアクネ菌が増えるのを抑えます。炎症のある赤ニキビに効果が期待できます。

ビブラマイシン:妊婦△(有益性が危険性を上回る場合に投与可)、授乳婦×(授乳避ける)、小児×(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児等に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある)

ミノマイシン:妊婦△(有益性が危険性を上回る場合に投与可)、授乳婦×(授乳避ける)、小児×(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児等に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある)

ルリッド:妊婦△(有益性が危険性を上回る場合に投与可)、授乳婦×(授乳避ける)、小児△(臨床試験未実施)

ファロム:妊婦△(有益性が危険性を上回る場合に投与可)、授乳婦×(授乳避ける、小児△(使用経験が少ない)

・漢方薬やビタミン剤

補助的に使用することがあります。

*ニキビ治療以外の、美容目的のビタミン剤は保険診療の対象外です(100%自己負担の自費診療です。他院で慣例的に処方されていても、当院では保険診療のルールを順守しているため、保険診療では処方できません)。

処置

・面ぽう圧出(コメド圧出)

専用の器具を使って、毛穴につまっている皮脂や角質などを取り除きます。

・ケミカルピーリング(保険診療の対象外であるため、自費診療(100%の自己負担)です)

皮膚のターンオーバーを促進し、角質を除去することで、毛穴の詰まりを改善します。

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