乳児血管腫(いちご状血管腫)、ウンナ母斑、サーモンパッチ
乳児血管腫(いちご状血管腫)
生後まもなく顔や腕などに毛細血管の拡張が出現した後に急激に増大し、生後3~6ヶ月をピークとして盛り上がった赤い腫瘤となる疾患です。局面型、腫瘤型、皮下型に分類されます。治療を行わない場合、整容面・機能面で問題となる場合があるため、近年は、生後3ヶ月以内にプロプラノロール(ヘマンジオル)というお薬と、色素レーザーを用いて治療することが主流となっています。いずれも、設備の整った小児専門の高度医療機関で治療する必要がありますので、紹介状をお渡しすることになります。
ウンナ母斑・サーモンパッチ
出生時から存在する赤いあざで、新生児の約20-30%に見られます。治療に用いるV-beamなどのパルス幅可変型色素レーザーは当院にはないため、診断後に小児専門の高度医療機関への紹介状をお渡しします。
・サモンパッチ:前額部、両上眼瞼、鼻翼、上口唇上方などに左右対称性に生じる紅斑で、生後1年半のうちに大部分は自然消退します。色調の濃いものは残存することがあります。
・ウンナ母斑:後頭部から項部(首の後ろ)に生じ、約50%が成人期以降も残存します。